2016年06月05日

ボトックス(ボツリヌス)療法の体験談 〜効果と限界

今日は、頸部ジストニア(痙性斜頸)に対するボトックス(ボツリヌス)療法を受けてみて、治療中現在の効果・感想などです。

以下は、2016年6月現在のloyal.2ndの体験・知識です。あくまで個人の体験談であり、治療等の正確性を何ら保証するものではありません。

ジストニアに対するボトックス療法とは、猛毒であるボツリヌス菌から産み出されたたんぱく質を、ジストニアの症状が発生する筋肉に注射する治療法です(猛毒自体を注射する訳ではありません)。そのたんぱく質には神経の伝達を防ぐ効果があり、脳の中枢神経の異常により発生した「収縮せよ!」という指令を、神経を遮断することで筋肉に届かなくすることができます。
効果は1〜2週間後に安定し、約3ヶ月間持続します。
体の耐性が出来ると効果が落ちるので、通常は約3ヶ月の間隔で治療します。
初回は100単位(何の単位か不明)まで、2回目からは200単位まで増やせるようです。

治療の際には、まず筋電図を取ります。
計測機器を体に付けられ、「(ジストニアの)症状を再現して下さい」と言われます。
症状の再現中(筋肉を張る)の筋肉に計測の鍼を刺し(ちょっと痛い)、その筋肉にどれくらいの負荷がかかっているかを調べます。
該当すると思われる各筋肉の負荷を測定し、どの筋肉にどれくらいの量を注射をするのかを医師が組み立て・決定します。
筋電図の測定や、注射する部位・量の決定には時間がかかりますか、その後の注射にはあまり時間がかかりません。割とあっという間に注射は終了します。

効果の安定は1〜2週間かかると言われていますが、確かに2〜3日では何も効果が感じられません。
治療から1週間前後経つと、(私の場合は)痛みや症状の緩和が感じられました。
私の場合は症状が進んでいたため、初回の100単位では到底足りず、2回目の治療の200単位でようやく「症状が治ったかな?」という程度に回復しました。
一度「治ったかな?」というレベルに到達しましたが、そこから顎(あご)が動いたり、別の筋肉に症状が出たりして、「もぐら叩き」が始まりました。
症状はひとそれぞれですが、簡単に治る病気でもないようです。

治療代は保険が効きますが、3割負担で100単位で3万数千円、200単位で6万数千円でした。
高額な出費となりますが、大手の健康保険組合では治療一回につき25,000〜30,000円を超える治療代の場合、超えた額が後から払い戻される「付加給付制度」があるかもしれないので、一度健康保険組合のHPを確認してみて下さい。

治療の際に大切なことは、「筋電図を測る際の、症状の再現イメージ」の正確性です。
再現イメージが間違っていた場合(実際と筋肉が異なった場合)、注射が漏れた所が次回の治療までの3ヶ月間、痛いままとなってしまうことがあります。
初回〜2回目は「筋肉のコリの状態」を見て医師が判断してくれますが、治療が進むとボトックス(ボツリヌス)の効果で筋肉のコリが無くなっていくため、医師は筋電図で判断するしかありません。
治療の前日までにしっかり「イメージトレーニング」をしておくことが大切です。

効果が大きいボトックス(ボツリヌス)療法ですが、限界もあります。
神経を麻痺させるような「対処療法」なので、根源的には何も変わっていません。
実際、私がしばらくボトックス療法を中断したところ、ボトックス治療を始める前よりも症状が悪化していることが分かりました。
ボトックスの効果が続いている間に、仕事や生活等を変えて「何らかのジストニアの原因(これが分からないのですが)」を無くしたり軽減しないと、終わり無くボトックスを続けることになってしまいます。
私の場合、結局は会社を「休業」してストレスを激減させることで、ようやく症状が軽くなってきました。

対処療法かつ高額とはいえ、ボトックス療法はジストニアに有効な場合が多いと思いますので、試してみてはいかがでしょうか。







posted by loyal.2nd at 14:35| Comment(0) | ジストニア治療
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